「ものづくり」の罠:なぜ英語で「技術力」が伝わらないのか?

「ものづくり」の罠:なぜ英語で「技術力」が伝わらないのか?

日本が誇る「モノづくり」の技術力。しかし、「うちの技術は世界一だ。なのに、英語で説明すると反応が薄い」と感じていませんか?

日本の精密機器メーカー、研究機器メーカー、特殊素材メーカーの経営者なら、一度はこう感じたことがあるでしょう。実際、中小企業基盤整備機構の2024年調査によると、海外展開を行っている日本企業はわずか13.3%。そして多くの企業が「現地パートナーの開拓」「販路拡大」に苦しんでいます。

問題は製品の質ではありません。英語での伝え方です。

日本企業が誇る「ものづくり」への情熱と技術的こだわり。しかし、日本語で書かれた技術資料をそのまま英訳しても、グローバル市場では「スペック表」にしかなりません。英語圏の顧客が求めているのは「何ができるのか」ではなく、「私たちの課題をどう解決してくれるのか」です。

この記事では、英語でのBtoBマーケティングで陥りがちな「ものづくり」の罠と、その解決法を解説します。

なぜ日本語の発想で英文を作ると伝わらないのか

日本は「ハイコンテクスト文化」の国です。細部へのこだわり、暗黙の了解、「言わなくてもわかる」という前提で商取引が成り立ちます。製品パンフレットに「高精度」「高品質」と書けば、「どれだけ優れているか」を顧客が察してくれる文化です。

一方、英語圏(米国、欧州、オーストラリア)は「ローコンテクスト文化」です。JETROの2024年度調査でも、日本企業の約3割が「現地でのコミュニケーション」を海外展開の課題に挙げています。英語では、言葉にしないことは存在しないのと同じです。あなたの技術がどれだけ優れていても、「それで顧客は何を得られるのか」を明確に英語で語らなければ、選ばれることはありません。

多くの日本企業は、日本語の技術資料を英訳することを翻訳・ローカライゼーションだと考えています。しかし、本当に必要なのは「翻訳」ではなく「変換」です。日本語の発想で書かれた「機能説明」を、英語圏の発想である「ベネフィット提案」に変換する必要があります。

日本語と英語での「品質」の伝え方の違い

視点日本語での表現英語で求められる表現
品質の位置づけ最大の差別化要素前提条件(”Table Stakes”)
アピールポイント製造プロセスの緻密さ問題解決能力とROI
期待される情報技術仕様、スペックビジネスインパクト、数値的成果
コミュニケーション控えめ、謙虚さを美徳とする明確、直接的、自信を持って主張

電通の調査によれば、フランスでは約5人に1人が「日本製品に特にイメージを持っていない」と回答しています。つまり、日本企業が思うほど「Made in Japan = 自動的に信頼」ではないのです。

英文作成で陥る罠:機能(スペック)vs. ベネフィット(利益)

日本企業が英文作成で陥る最大の罠は、「機能の羅列」と「価値の提示」を混同することです。日本語では通用する表現も、そのまま英訳すると「退屈なスペックシート」になってしまいます。

× 悪い例(日本語発想の英訳): 「当社の分析装置は、5層チタンコーティングを採用し、48時間の精密加工プロセスで製造されています。分解能0.01μmを実現しました。」

○ 良い例(英語圏の発想で書かれた英文): 「当社の分析装置を導入することで、メンテナンスの頻度を年間50%削減でき、ダウンタイムによる損失を年間2万ドル削減できます。その理由は、独自の5層チタンコーティング技術にあります。」

違いがわかりますか?

良い例では、まず「顧客が得られる結果」を明示し、その後に「なぜそれが実現できるのか」という技術的根拠を添えています。ものづくりの価値を否定するのではなく、英語圏の顧客視点で再構築しているのです。

これは単なる翻訳ではありません。英文作成(英文コンテンツ制作)編集・校正を組み合わせた、戦略的な言語変換です。

日本語と英語での「価値」の伝え方の違い

要素日本語での表現方法英語で効果的な表現方法
訴求の起点技術仕様、製造プロセス顧客の課題、痛み(ペインポイント)
説明の順序仕様→機能→ベネフィットベネフィット→機能→仕様(根拠として)
数値の使い方技術的精度(μm、時間)ビジネス指標(コスト削減率、ROI、時間短縮)
ストーリーの主役製品、技術、会社顧客(顧客が成功する物語)
感情的価値職人の誇り、伝統安心感、競争優位性の獲得

英語で「こだわり」をストーリーに変える方法

誤解しないでください。技術的こだわりを隠せと言っているのではありません。英語で伝える順序と文脈を変えるのです。

英語でのBtoBマーケティングで効果的なのは、「Problem-Solution-Result(問題 – 解決 – 成果)」フレームワークです。

ステップ1: 顧客の問題を明確にする(英語で) 「研究機関では、分析装置の頻繁な故障により、研究が中断され、年間数万ドルの損失が発生している。」

ステップ2: あなたの解決策を提示する(英語で) 「当社の装置は、独自のコーティング技術により、故障率を従来比50%削減します。」

ステップ3: 具体的な成果を示す(英語で) 「A研究所では、導入後1年でメンテナンスコストを40%削減し、研究プロジェクトの遅延ゼロを達成しました。」

ここで初めて、「なぜそれが可能なのか」の裏付けとして、48時間の精密加工や5層チタンコーティングの技術的こだわりを英語で語ります。

さらに、英語圏の顧客はオンラインで情報収集します。GoogleやBingだけでなく、ChatGPTやPerplexityといったAI検索エンジンでも見つけてもらう必要があります。そのためには、SEO/GEO対策を施した英文コンテンツが不可欠です。

MacroLingoの英文作成実績

MacroLingoは、日本企業の技術資料を「英語圏の顧客が求めるストーリー」に変換する専門性を持っています。単なる翻訳ではなく、英文作成とローカライゼーションを組み合わせたアプローチです。

安井株式会社様の事例: 複雑な医療機器メーカーである安井様の英語ウェブサイト全体のコピーライティングを担当しました。日本語の技術仕様中心だったコンテンツを、英語で「医療従事者が直面する課題 → 解決策 → 臨床的成果」という構造に再構築。さらに、SEO/GEO対策を施した英語ブログ戦略により、グローバル市場からの問い合わせが大幅に増加しました。

Kanaami-Tsuji様の事例: 伝統工芸品メーカーの英語サイトを全面的にリライトしました。日本語で書かれていた「金網の歴史」から始まる説明を、英語で「シェフ、建築家、デザイナーが直面する課題をどう解決するか」という視点に転換。翻訳・ローカライゼーションに加え、ネイティブレベルの編集・校正を施すことで、グローバル顧客からの引き合いが急増しました。

まとめ:ものづくりは「基盤」、英文作成は「橋」

日本企業の技術力は、間違いなく世界トップレベルです。しかし、その技術を英語で「顧客の成功」という言葉に変換しなければ、グローバル市場では埋もれてしまいます。

ものづくりは、あなたの競争力の「基盤」です。しかし、それをグローバル市場に届けるには、適切な「橋」が必要です。その橋こそが、英語圏の顧客視点で書かれた英文コンテンツであり、文化的背景を理解したストーリーテリングです。

技術力を英語で「売上」に変えませんか?

「技術はあるのに、英語での説明がうまくいかない」 「英語サイトからの問い合わせが来ない」 「展示会で英語パンフレットを配っても反応が薄い」

そんな課題を抱えているなら、MacroLingoにご相談ください。私たちは日本企業の技術資料を理解し、それを英語圏のBtoB顧客が求める「ベネフィット言語」に変換する専門家集団です。博士号を持つネイティブライターが、あなたの技術を正確に理解し、説得力のある英文コンテンツに仕上げます。

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MacroLingo合同会社 大阪を拠点に、科学・技術系企業の英語コンテンツ制作を支援

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